2025年7月19日土曜日

架空ほっこりどうぶつ新聞 2025年7月19日(土)夏休みスタート号 ぼくの自由研究、テーマは「となりのカメさん」

 ぼくの自由研究、テーマは「となりのカメさん」





長野県松本市。今日から夏休みに入った市内の小学校では、朝から子どもたちの元気な声が聞こえてきます。

その中のひとり、2年生のトモヤくんは、朝からスケッチブックを手に団地の階段に座っていました。
目の前にいるのは、お隣の家で飼われているリクガメの「カメノスケ」くん(15歳)

散歩中のカメノスケくんは、ゆっくりと団地の共用スペースを歩くのが日課。ご近所では「歩く植木鉢」「ご近所警備隊」と親しまれている存在です。

「カメって毎日なに考えてるのかなと思って」と、トモヤくんは真剣な表情で観察を始めました。
「今日は左に5歩、右に3歩、そして…急に止まりました」
スケッチブックには、色鉛筆で描いた「停止中のカメノスケ」が。

さらにページには、
「カメは雨のにおいがする方向に歩きます(かん)」
というメモ。※(かん)=かんさつの略らしいです。

お母さんが「もうお昼だよ」と声をかけても、「カメノスケ、動きそうだからもうちょっと…!」と夢中な様子。

カメノスケの飼い主であるご近所のご夫婦は、笑って言いました。
「今年の自由研究、発表会で拍手もらえると思うよ」

静かに進むカメと、じっと見つめる少年。
そこには夏休みらしい、時間の流れとやさしい空気がただよっていました。

架空ほっこりどうぶつ新聞 2025年7月19日(土)夏休みスタート号 ぼくの自由研究、テーマは「となりのカメさん」

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