2020年2月17日月曜日

猫本「猫の扉 猫ショートショート傑作選」江坂遊・選 読了  2020年2月17日

今日読み終えた猫本はこちら、




猫の扉 猫ショートショート傑作選 


江坂 遊 選

Amazon 990円

色々な作者が書いた猫に関する短いお話を集めたものです。
選んだのは星新一のお弟子さんだそうです。

3部に分かれていて、それぞれ10作品づつ掲載されています。
1部と2部の最後には、もう1つコミック作品がついているので、全部で32作品。

収録作品は以下のとおり

第1部 スマイルキャッツ
 シャルル・ボードレール「時計」
 石川喬司「猫の月見」
 サキ「トバモリー」
 内海隆一郎「子猫」
 フレドリック・ブラウン「猫泥棒」
 小松左京「中毒」
 リチャード・マーティン・スターン「ミンナへの贈り物」
 川又千秋「猫と王子」
 ヘンリー・ジョーンズ「猫」
 坪田譲治「ネコとネズミ」
 コミック  森田拳次『森田拳次のヒトコマ・ランド』より

第2部 ミステリーキャッツ
 ジョン・D・マクドナルド「黒猫が雪の上をあるいた」
 岸田今日子「暖炉の前できいた話」
 シャルル・ペロー「ねこ先生または長靴をはいた猫」
 佐久やえ「福光寺の猫」
 イギリス民話「猫の王様」
 大懸朋雪「義足をはいた猫」 
 アーサー・C・クラーク「幽霊宇宙服」
 星新一「ネコ」
 ピーター・ラヴゼイ「イースター・ボンネット事件」
 深田亨「猫の手帳」
 コミック 深谷かほる『夜廻り猫』より「わがままモネ」

第3部 グレイトキャッツ
 H・P・ラヴクラフト「ウルサルの猫」
 宮沢賢治「注文の多い料理店」
 フランツ・カフカ『ある戦いの記録』より
 江坂遊「猫かつぎ」
 シオドア・スタージョン「音楽」
 筒井康隆「善猫メダル」
 ヘンリイ・スレッサー「二世の契り」
 井上雅彦 「黒猫キネマ」
 アーネスト・ヘミングウェイ「雨のなかの猫」
 梅崎春生「猫の話」


結構有名どころですよね。
名前は知っているけど読んだことない作者が多いのが悲しい。。

2pで終わる短いものもあれば、それなりに読み応えのあるものもありました。
ショートショートはやっぱり最後にオチが必要なためか、結構怖い終わりのものが多めだし、SFも多いですよね。
推理小説好きとしては、第2部のミステリーキャッツに面白い作品が多かったです。

その中で、一番いいなと思った話が、
「暖炉の前できいた話」
作者は、岸田今日子!
あの女優の?

調べたら、童話とか書いてらしたんだそうで、、存じませなんだ。

私の覚えている岸田恭子といえば、
昔のフジテレビの時代劇で「御家人斬九郎」というシリーズがありまして、
渡辺謙演じる主人公斬九郎の母上役でした。
松平家の母上なので威厳もあるけど、どこか可愛らしい、いいキャラクターでしたね。
薙刀振り回してたなあ。


で、その、「暖炉の前できいた話」

父の代から夏を軽井沢の別荘で過ごす女性。
父の友達という女性N夫人がそこに住んでいて、毎年交流していました。
時は流れ、女性の父は亡くなり、子供を連れて軽井沢に通うようになりましたが、夫人との交流は続きました。
ある年夫人に子猫の話をした女性は、数日後にもう一度夫人の家を訪れます。
8月末、暖炉の前でなくなった主人が寒がりだったと夫人が話します。
御主人の話は初めてでした。

「御主人は、どんな方だったのかしら?」
好奇心を押さえかねて私がたずねると、
「主人は、猫でした」夫人は答えた。



涼やかな軽井沢の別荘の暖炉の前で、不思議な物語が静かに語られる。

岸田今日子の他の話も読んでみたくなりましたね。


この本は当然「夏への扉」を連想してつけられたんだそうです。
いい話ですよね。


English version  → Cat book "Cat's Door-Cat Short Shorts Masterpiece Selection" Yu Esaka / Selections -Completed-  February 17, 2020












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