雨宿りの縁、ハリネズミと小学生
夕立が降った昨日の夕方。学校帰りの小学生が、商店街の軒下でちいさな段ボール箱を見つけました。中をのぞくと、雨に濡れたハリネズミがくるりと丸まっていたのです。
「このままじゃ風邪ひいちゃう!」と傘をさしかけてあげた少年。お店の人がタオルを持ってきてくれ、通りすがりのおばあさんが小さな毛布を渡してくれました。気づけば周りはちょっとした“ハリネズミ応援団”に。
しばらく雨宿りをした後、近くの動物病院に連れて行かれることになり、元気を取り戻したハリネズミは保護施設で新しい家族を探すことになりました。
「ぼくの傘、役に立ってよかった」――少年の言葉に、見守っていた大人たちも自然と笑顔に。雨が結んだ小さな縁に、あたたかい気持ちが広がった夏の夕暮れでした。