2025年7月26日土曜日

架空ほっこりどうぶつ新聞 2025年7月26日(土)「おもちゃの診療所、開院中」

 「おもちゃの診療所、開院中」



夏休みに入って最初の土曜日。
杜の木児童館の一角で、今日だけの“特別な病院”が開かれました。
その名も「どうぶつ先生のおもちゃの診療所」。

院長は、近所に住む柴犬のコマ先生(9歳・オス)。
白衣のようなバンダナを首に巻き、子どもたちの壊れたおもちゃを「くんくん」と診察します。
ぬいぐるみの綿のほつれや、車のおもちゃの車輪の外れなど、症状を確認すると、近くにいるボランティアのお姉さんやお兄さんに“伝える”のが先生のお仕事。

「この子はちょっとおなかいたいかも〜」
「こっちは元気だけど、足がぐらぐらする〜」
と、先生の「通訳」をしてくれるのは、小学3年生の陽菜ちゃん。

先生に診てもらったあと、子どもたちは自分たちで治療に挑戦します。
テープを貼ったり、縫ったり、新しい電池を入れたり。
「ありがとうって言ってた!」と笑う子どもたちに、コマ先生も尻尾をふりふり。

午後になると、ひと段落した先生は子どもたちの輪の中でお昼寝タイム。
足元には「患者」だったぬいぐるみたちが、きれいに治って並んでいました。

壊れたからといって、捨てられてしまうおもちゃ。
だけど、直せばまた一緒に遊べる——そんなことを、コマ先生と子どもたちが、静かに教えてくれた一日でした。

架空ほっこりどうぶつ新聞 2025年7月26日(土)「おもちゃの診療所、開院中」

 「おもちゃの診療所、開院中」 夏休みに入って最初の土曜日。 杜の木児童館の一角で、今日だけの“特別な病院”が開かれました。 その名も「どうぶつ先生のおもちゃの診療所」。 院長は、近所に住む柴犬のコマ先生(9歳・オス)。 白衣のようなバンダナを首に巻き、子どもたちの壊れたおもちゃ...